こんにちは。
京都のライター/広報・宣伝コンサルタントの
ナガオヨウコです。
今回は
「お店のメニュー写真を、自分で撮りたい」
「インスタの投稿写真をうまく撮りたい」
「ブログに掲載する写真を撮りたい」
「食べログの店舗登録用や、Googleのビジネス登録用の写真を選びたい」
という、お悩みにお答えします。
先に申し上げると……
今回は撮影技術のはなしではありません。
お伝えするのは、
撮影する前に知っておきたいこと、決めておきたいこと。
この「前提」を把握していないと
撮影テクニックがあったとしても
「まったく使えない写真」を撮ってしまうことがあるからです。
では……
「いい写真」って、何だと思いますか?
じつは
綺麗な写真=いい写真、ではありません。
ここで、いきなりですがクイズです。
AとB、どちらが「いい写真」だと思いますか??
きっと多くの人は
「左側の、A」と、答えたのではないでしょうか。
Aの写真のほうが
だんぜん綺麗ですし
横からのアングルで撮影しているので
パフェの層がわかりやすいですよね。
なにより、美味しそうに見えます。
対して、右側のBは
全体的に暗いです。
マスカットがもりもり乗っていることはわかりますが
その下部分、グラスには何が入っているのか不明です。
なので「Aのほうが、いい写真」と
考えるのはある意味、正しい判断です。
しかし…
しかしですよ?
もし、Aの写真が
「メニューブックに載せる」
「断面の層が見える」
「美味しそうに見せる」
という目的なら
Aが「いい写真」です。
そして、もしBの写真が
「一般の人が、カフェに訪問したというレポ」
「照明がマスカットに当たっている」
「後ろに紅茶を置いている」
「左側に、青いナフキンみたいなのが置いてある」
という目的で撮られたものなら
Bが「いい写真」なのです。
「いい写真」=目的に合っていること
つまり、答えは
「いい写真」とは「目的に合っている」ことなのです。
「いい写真」を撮ったり、選んだりするには
目的から「逆算」することが必要になるわけです。
飲食店やECサイト、ブランド、個人事業主のみなさんは
写真を自分で撮ることもあるでしょう。
プロに撮影をお願いするときには、
「こんな写真を撮ってほしい」と、具体的なリクエストを伝える必要があります。
また、
たくさんの写真の中から使用するものを選ぶこともあります。
その際は
<ブランディング>
☑︎どんなお店/ブランドなのか。
☑︎どんな人たちの心に刺さってほしいか。
<撮影の目的>
☑︎何を一番アピールしたいのか。
☑︎何に使いたいのか。
例…メニューブック、インスタ投稿、ブログ投稿、webサイトのメニュー欄、Googleビジネス登録に掲載、食べログに掲載 など
これらをきっちり決めないと
「目的」が明確化されません。
目的=ゴールがはっきり決まっていないと
「いい写真」も撮れないし
「いい写真」を選ぶこともできないのです。
プロの商業カメラマンは、「目的意識」を持って撮影している
写真を撮るには
テクニックも必要です。
スマートフォンやコンデジ、一眼レフ、ミラーレス機のほか
三脚、照明、レフ板などを使いこなすことも、
確かに大切です。
私が、雑誌やweb、広告の取材で
一緒にお仕事をしているプロのカメラマンさんは
テクニックが高いのはもちろん
「目的を聞いて、意図を理解し、写真に反映させる力」も、かなりすごいです。
逆にいうと
どんなに撮影テクニックを磨いても
「目的」が明確化されていないと
「いい写真」は撮れないというわけです。
たとえば
「プロのカメラマンさんに、料理写真を撮ってもらいたい!」
と、思ったときに
「プロならいい写真を撮れるはずだから、完全におまかせしよう」
と、全部丸投げしようとしても
カメラマンさんは困ってしまいます。
カメラマンさんが知りたいのは
↓↓
(再度、記しておきますね)
<ブランディング>
☑︎どんなお店/ブランドなのか。
☑︎どんな人たちの心に刺さってほしいか。
<撮影の目的>
☑︎何を一番アピールしたいのか。
☑︎何に使いたいのか。
例…メニューブック、インスタ投稿、ブログ投稿、webサイトのメニュー欄、Googleビジネス登録に掲載、食べログに掲載 など
なのです。
撮影目的は、あれもこれもと欲張りすぎないで!
例を挙げましょう。
(右上の写真)
「いろんな種類が食べられるお店」と
アピールするなら
お皿をたくさん並べてにぎやかに。
(左下の写真)
「とにかく、自慢のピザを食べてほしい」
なら
ピザだけを大きく撮る。
ここで覚えておきたいのは
1枚の写真で、いろんな想いをすべて込めるのは
難しいということ。
「いろんな種類が食べられて
1人でもゆっくりできるし
パーティにも使える。
ピザ窯で焼く絶品ピザの美味しさも知ってほしい」
という想いを
写真1枚で伝えることはできません。
あれもこれも、と欲張りすぎると
目的があいまいになってしまいます。
自分で撮影するときも
プロのカメラマンさんに撮影をお願いするときも
「伝えたいことを、絞る」
ことを
心がけてくださいね。
ブランディングをしっかりするのも
ターゲットをきっちり決めるのも
目的を明確にするのも
なかなか難しいと思います。
(だって、自分を客観的に見る必要があるから!
雑誌なら
・編集長…雑誌の方向性を決める、プロデューサー
・編集部員…記事ごとに構成を考え、スタッフに指示をするディレクター
・カメラマン…編集部員に指示された内容で撮影
・ライター…編集部員に指示された内容で取材・執筆
・モデル…編集部員に指示された内容で役割をこなす
・スタイリスト…編集部員に指示された内容で役割をこなす
・ヘアメイク…編集部員に指示された内容で役割をこなす
・グラフィックデザイナー…編集部員に指示された内容でページのレイアウトを作成
こんなにたくさんの人たちがチームとなり
誌面をつくりあげています。
もし、あなたがひとりで
お店やブランドを作って
進むべき方向性を決めて
日々の業務を進めながら
経理もやりながら
広報・宣伝のために
インスタ、ブログ、webごとに目的を決めて
写真撮影をして
文章を作って
投稿する
なら、
上に挙げた、それぞれのプロの役割を
ひとりで担当していることになります。
そりゃね、
難しいこともあると思います。
わたしは
「それでも自分でやってみたい」
という方を応援しています。
「難しい部分は、プロにお願いしてもいいかな」
という方の相談にも乗っています。
ずっと、あなたを応援しています。
ナガオヨウコでした!
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